数えることはむずかしい [学校で]
こうして高校数学を教える立場になった私だが、数列や場合の数の問題をやるときはドキドキする。
例えば、等差数列2,5,8,11,14,....は、2に3を足していくと出来る。だから、n番目は、2+3×n? いえいえ足した回数はn-1回ですから2+3×(n-1)になる。
こんなこと当たり前ってきっと思っているでしょうね。でも、ぼくはこのn-1が怖いんです。
なぜか?たぶん小学校のときの文章問題で痛い思いをいっぱいしているトラウマなんでしょう。問題の中で果たしてnなのかn-1か、それともn+1かで間違った数々....その度に担任から言われる決まり文句「hideo君、次は落ち着いてもう少し考えてみましょうね」
だから、数える問題が絡むととたんにビビってしまう(^^;)
そんな私に家内から植木算の問題の授業の話。なんでも小学校3年生にそんな単元があるんだそうだ。
問題1 10本の木を5m間隔で植えたとき端から端まで何mになるか?
例えばこんな問題。何しろ3年生だから5m×10=50mと考えるのは当然だ。しばらく考えさせると5m×(10-1)=45mの意見がでてく来たんだそうだが、その子どもの説明がすごい!
彼は、手のひらをみんなに見せて、「指は5本あるけど指の間は、4個だよ。だから、木は、10本ならその間は、9個。」と言ったのだそうだ。まさに脱帽! 長い間のトラウマが解けてなくなる気分。それにしても、数えるのって難しいね。
問題2 50mの道に5m間隔で木を植えたら木は何本になるか?
この問題は、50÷5=10 10+1=11本となり逆に1増えちゃう。さらに、
問題3 池の周りに5m間隔に10本の木が植えられているとき、この池の1周の長さは何mになるか?
これだと足すも引くもしないで5m×10=50m
植木算なんて算数の世界だけのことでしょって思われるかもしれないけど、実は色々なところに出てくる。
代表的なところでは、年の問題。平成3年に生まれてた子が平成10年の誕生日には、満7歳。しかし、平成3年に結婚1年目の夫婦は、平成10年には、結婚8年目。オリンピック3連覇した大選手は、8年間世界一の地位にいたことになる。
問題4 2005年から毎年5万円ずつ貯金するとして50万円になるのはいつ?
そんなに難しくない問題だけど、私みたいなうっかり者にはヤバイ問題なんだよね〜
頭のいいヒトは木の幅の長さも考えてしまい『ウソだ!』と叫ぶそうです。
算数は難しいですね。採用試験とういうプレッシャーのある場だと、普段できるものもあせってしまいパニくりますよ。
by 降龍十八章 (2005-12-25 22:08)
降龍十八掌 さんの木の幅というのは、なるほどでした。
ただ、そういう余分なことを考える人は切り捨てられてしまうのでは
とも思います。
ところで、究極的に点ということで言えば、時刻と時間でしょうか?
1時、2時、3時はその瞬間。
間隔は、3時ー1時=2時間というところでしょうか。
by 理科大好き人間 (2005-12-25 22:52)
>降龍十八掌さん こんばんは〜
なるほど〜木の幅ですかぁ...確かに頭いい人かも
算数というか算術の問題ってかなり寓話化した問題が多いですよね。鶴亀算なんて、塀の下から足が見えていてその本数と鶴と亀の合計数から鶴、亀それぞれの数を求める問題。
塀の下から見える鶴の足と亀の足を見間違う人いるんかいって言いたくなります。
でも、そんなあり得ない設定だから面白いんでしょうね。(^o^)
by hideo (2005-12-25 23:48)
>理科大好き人間さん こんばんは〜
時間的な数と時刻的な数を曖昧なまま生活していることが多いかも...
昔は、数え年は、最初の正月を迎えると1歳、亡くなった年を1年目と数えて3年目を三回忌これらは、時間で表現するべき量を○○番目の数で表している例ですね。
欧米語なら first,second,third,...とone,two,tree,...ははっきり区別しますから日本語はそうした区別は苦手なのかもしれませんね
by hideo (2005-12-26 00:02)