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多忙だけど無理しない...でもこんなときは [学校で]

この2週間死ぬほど忙しかった。でも、忙しくしたのは自分だ。前にビョウキになったとき医者にも「一人前の大人ならセルフコントロールできるようにしましょう」とアドバイス(指導かな?)頂いたのにこのありさま...でもビョウキの以前と違ったのは、自分のやりたいことをやった結果だと言うことか。以前は、やらねばとの気持ちが強過ぎ負担になっていた。その状態よりは半歩ましだろう。

教育相談の学習会も職場に呼びかけてうれしい多数の参加。数学の地区の発表会も参加人数はともかく、他の役員の方に助けられて成功したと思う。その間に、赤点すれすれの生徒たちの支援と試験問題の作成。採点....忙しいけど充実した毎日だった。

そのかわりブログがまったく手つかずになってしまった。コメントの返事も遅れてしまい申し訳ない限りである。

そんな師走の毎日のある日職員室の前で待ち伏せされた!〜

バットで襲撃?いやいや1年生の女子生徒が僕の名前を呼ぶのだが、僕はその子を知らない。??って感じで話すと数学I+Aが分からないので教えてほしいとのこと。

う〜ん、今年は1年生は教えていないのに...「君を教えている先生に教わりなさいって」って言いたかったけど、よく見ると目が赤い...

さっきまで泣いていたのか。そうと分かれれば、男気も出すさ。

図書館でたっぷり1時間半勉強に付き合ってしまった。内容は場合の数で、パスカルの三角形、二項定理、それに道の問題、はじめはぎこちない感じだったけど、道の問題を和の法則と積の法則の話(詳しくは、記事「場合の数は、道の問題」参照)にして教えたあたりからいい感じになってきた。

終わりになって、なぜ「僕なの?」って聞いたら、保健室で数学のテストが心配で泣いていたら、大きな3年生の女の先輩(あいつだ!...)が励ましてくれて、そのとき僕を紹介したんだそうだ。

うっ、嬉しいよF子。こんなに忙しいときに見知らぬ生徒を紹介してくれて...でもF子がそんなに評価してくれてるなんて知らなかったな。それにとっても優しいんだね。疲れていたけどなんか嬉しかった(^_^)


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11月の研究会(その2) [学校で]

研究会の仲間のY先生はいつも斬新な研究をされています。この日は、高校入試の問題を材料に高校と中学の連携を目指すと言うもの

ほんの一部だけだが紹介したい.

公立学校の入試で下図のように正三角形ABCの辺を除く内部に点Pをとって△PBCを作り、△PBCの辺PB、PCをそれぞれ1辺とする正三角形QBP、正三角形RPCを△PBCの外部につくります。このとき四角形AQPRが平行四辺形であることを証明する問題が出題された。

この問題を材料に高校の教材にするとのこと、例えば、内部の点Pを△ABCの外接円上にある場合など...実際に調べてほしいがなかなか面白い性質が幾つも発見できる。

その中でも特に凄い!と思ったのが下図の問題。3つの正三角形の中心D,E,Fと点Pで作られる四角形が平行四辺形になる!

これは、よく考えると下図のナポレオンの定理と似ている定理になっている。まだまだこんな問題があったんだと驚くとともに興味をそそられた。


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11月の研究会 [研究会で]

久しぶりの研究会!ここのところ中々忙しく数学の勉強もできずにいたので良いリフレッシュになった。

私のもっかの研究テーマは、数学Aの平面図形領域つまり初等幾何の他の数学への活用。以前、円に内接する四角形と平行四辺形の関係の記事を書いたがそれもその一連の話。

今回は、古代ギリシャの学者ヒッパルコスとトレミーらが三角表をどうやって作ったか?

正三角形と直角二等辺三角形を用いれば、30°、45°、60°の三角比は、求められる。また、トレミーの定理により三角比の加法定理が証明されるので、15°、75°も求められる。ここまでは簡単。

次に登場するのが正五角形

1辺の長さを1とするとき、対角線ACの長さxを求めることにする。細かい説明は省くが、∠BAC=∠CAD=∠DAEだから∠BAC=1/3×∠BAE=1/3×108°=36°

また、AB=BC=CF=1 だから、AF=x-1

△ABF∽△ACB (どちらも36°の底角の2等辺三角形)だから、

AB:AF=AC:AB つまり  1:x-1=x:1

△ABCの三辺の長さが求まったので余弦定理を∠BACに用いて

これにより36°の三角比が求まるから加法定理より36°-30°=6°で6°の三角比が求まる。ここに半分角の定理を用いれば、3°、さらに1.5°、0.75°の三角比が求まる。

そこから先は、研究会でT先生から教えて頂いた。1°の三角比は幾何的には求まらないので、計算術を駆使して近似値を追求していったとのこと2000年以上前にそんなことをやっていた彼らの頭脳には脱帽するしかない。

薮内清先生の訳されたアルマゲストを開くと、6°、3°、1.5°、0.75°の三角比を見つけていった経緯が詳しく書いてある。本を通して2000年の向こうから手紙をもらった気分でなんか嬉しい(^^)


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原爆ドームが残っているということ [学校で]

2年生は、修学旅行へ出発!今年は、広島-関西コースである。やはりメインは、広島での平和学習だろうか。

平和教育と言っても時代とともに少しずつ変わって来た。20年前は、学校での事前学習は、原子爆弾のを科学的に理解する事と、とその廃絶に何が出来るかと言う点が中心であったように思う。また、現地では原爆被害者の方からお話をして頂いた。それは原爆がいかに残酷な兵器か、その被害がどれほど悲惨なものだった。話は具体的で、生々しく、実際の被害者であればこそのお話であった。

しかし、10年ほど前のころから変わって来たように思う。一言で言えば、原爆ではなく、戦争そのものに焦点を置くようになったのである。広島・長崎は、その舞台の一つとの位置づけだ。だから、学習の目的は世界の非核化ではなく、戦争行為の非人間性を学ぶ事に重点を置いている。また、冷戦時に平和運動がどれほど平和に貢献したかについても触れている。

原爆ドームの周りを歩きながらふと疑問に感じたことがある。「なぜ、原爆ドームは残ったのか? こんな悲惨な廃墟は早く取り壊して、見たくなかったのではないか?」

原爆資料館のガイドの方にこの疑問をぶつけてみたところ、「原爆ドームは、戦後しばらく進駐軍の管理下にあり、取り壊すことはできなかった。その後日本に返還されたが、取り壊しを望む人もいたが、被害の記憶を残す場として残してほしい人も多く議論を重ねた結果、保存することになった。保存のための費用は全国からの募金でまかなわれた。」とのお答えに納得!

さらに、「原爆ドームが世界の反核運動のシンボルとなることが、米ソの核戦争を抑止する上で大きな力になった。」と教えて頂いた。

原爆ドームが残っているのが当たり前だと思っていた...まだまだ不勉強だったんだね。


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連続性を考えさせる [学校で]

「関数の極限」や「微分」は教え易いが概念の理解を目指す「連続性」は、生徒の苦手な単元だ。そして教員にとっても教えにくいところでもある。

まず「関数のグラフがつながっているってどういうことなのか」と尋ねると「切れていない」「すーとしてる」との要領を得ない答え。そこで「グラフが x=a で切れているとはどんな状態なのか描いて」と指示。

それが、図A。「x=aのときの値が2つあるのは変だね。」と指摘。それで修正を加えたのが図B

この関数をy=f(x)とすると、「図Bのαは、何?」と質問してα=f(a)はすぐ出てくるが、「じゃβは?」との質問には「?」そこで「lim」を使ったらいいと誘導して、さらにxが大きい方から近づいたことを指摘してを導く事が出来た。

そこであらためて「つながっているとはどんなことか?」との質問をすると、「α=βであればよい」との答。そこまで考えが進めば良いだろう。

x=aで連続であるとは、f(a)  と  の3つの値が等しいときであると定義した。

f(a)=α  右側極限=β 左側極限=β のときのグラフ(図C)を板書した

最後に以下のパターンのグラフを練習問題として書かせた
(1)f(a)=α  右側極限=α 左側極限=β

(2)f(a)=なし  右側極限=α 左側極限=β

(3)f(a)=α  右側極限=なし 左側極限=α


(3)の解答の一つ

お詫び:判別しにくいかもしれませんが、α=アルファ です。


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マリナーズ3連勝! ボビー万歳! [学校で]

実は30年以上のロッテファンだ。でも、ロッテファンだなどど言うと、話し相手がドン引きしちゃうので、これまでは隠れファンできたが、今年ついに胸を張れる日が来たって感じ。そんな「奇跡」をおこしてくれたボビーバレンタイン監督は、本当にすごい人だと思う。

彼の手腕については色々なメディアで紹介されている。中でも、「失敗した選手をしからない、なぜなら、失敗した選手はそのことを誰よりも良く分かっているから」とのコメントには感心させられる。って言うか〜自分はその逆を当たり前のようにやって来た。う〜む、ちょっと恥ずかしい。

もちろん、ボビーもただ黙っているだけではあるまい。選手が失敗を重く受け止め、同じ過ちをしないチームの雰囲気をキャンプからしっかり作っているのだろう。

それともう一つ、試合中どんなに嬉しいプレーが出てもボビーは、笑わない。勝負に決着がついて初めて笑うと言う。なるほど、なるほど、福浦の満塁ホームランでも目は笑っていない...そう言えば千葉で2連勝したときも笑っていなかった。そんな指揮官のもとだから、選手たちも気を抜かないんだろうね。

いずれも自分の仕事や生き方にすぐ生かせるようなものではないが、心に刻んでおきたい話だ。


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試験前夜...頑張れC組! [学校で]

いよいよ明日から中間考査がはじまる。そして、先日「進級をあきらめる?それとも...」の記事を書いたクラスの数学IIの試験なのだ。

その後のことを少し報告したい。

「今から頑張ってばんかいできるかな?」と言っていたB子は、その後驚くほど集中力を見せるようになった。だんだん問題が解けるようになってきて「私天才かも〜」とか言っている。いつも、5分やると携帯いじったり寝たりしていたのが嘘のようだ。TVドラマみたいに思われるかもしれないが、子どもって本当にメークドラマするんだね。

しかし、一番驚いたのは、今までおしゃべりもしないが質問もしないでいた「おとなし組」の生徒たちの変化。

無口なG君が手を挙げて僕を呼んでいる。 今学期からC組になり、斜に構えていたZ君も表情が柔らかくなり僕に素直に質問してくる。お互いに足をひっぱりあっていたD君V君J君の三人組がお互いに教え合っている〜

ここまでみんながやる気を見せた以上、本当に良い点を取らせてあげたいものだね。試験前最後の授業ではこちらも熱が入った。(^^;)

でも、なんで「おとなし組」が頑張るようになったのか? 詳しい理由は分からないが、B子との会話がきっかけになったのは確かなようだ。


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分数関数のグラフ(ちょっとインチキ) [学校で]

分数関数は、反比例のグラフでおなじみだから曲線の形ぐらいは分かるようだが、案外苦手な生徒が多い。

y=2/xをx軸方向に1、y軸方向に3平行移動してグラフを描くのが標準的な指導法だが、2次関数と違い分数関数には漸近線があるのでそれを生かしたい。

そもそも、漸近線とは何か。漸近線がx=a ならこのグラフは、けっしてx座標が a にならないということ。また、y=b ならy座標がbにならないということ。

あらためて分数関数の式をみれば、分母の x-1 は、0になれないから、漸近線 x=1

さらに、分数関数を良く見てみると、分数式の部分は、分子が2だから絶対に0にならないから、y=A+3 (ここでA≠0) なのでyは、けっして3にならないから、漸近線 y=3

この方法で漸近線を求めた方が意味が分かりやすいようだ。

ではこの分数関数ならどうか? 分子の式を分母の式で割り算すれば、y=a/(x-b)+cの形に直す事ができる。しかし、割り算した商も数、余りも数なので、どちらが、aでどちらがcになるか良く間違える。告白すると僕もよく間違う(恥)

そこで、まことにインチキだが、授業では次のように教えている。

一度キチンと考えた後なら、こんなやりかたもありじゃないだろうか?(^^)


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10月の研究会 [研究会で]

僕からの報告は、ブログでも紹介して来たこと
四角形の分類と言えば、台形→平行四辺形→長方形→正方形とするが、高校では、平行四辺形と円に内接する四角形に分けるのはどうかとの提案。

同席した教員の間でも平行四辺形と円に内接する四角形の共通部分は、長方形になるということは新鮮だったようだ。新課程で数学Aに初等幾何が入って来てからはや3年。平面図形の性質をもっと利用した授業の展開を考えていきたい。特に円に内接する四角形に関する部分は、積極的に取り上げたい。

インターネットで検索をしたりして調べてみたが、

問題1  次の図のxを求めよ。

問題2 次の等脚台形の下底の長さを求めよ。

上記の2問なんかはそれほど難しくなく実際の授業で使えそうだ。

他の研究員の方からも、まだまだ具体化が足りないとの指摘もあった。2月の発表会にむけてもう少し考えていきたい。


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10月10日 Archimedesそうアルキメデス [学校で]

授業の合間にする雑談のネタには色々あって、TVの話題系、学校の話題系、下ねた系(←男子クラス専用)、趣味系(←自分の好み、映画、占いなど)...クラスのノリ具合、自分のやる気で適宜選ぶ。

ほとんどは、息抜きのためだが、時には教科書には書かれていない数学の世界を伝えるために数学史の雑談もする。古代エジプト、古代ギリシャ、コペルニクス、ガリレオ、ケプラー、ニュートン、ガウス...色々あるがアルキメデスが最高!

彼の凄いのは、テコの原理→反比例 円周率→微積分 球の体積→図形の計量 投石機→放物線  と数学の多方面に関連する業績を上げていると言うことだ。

その中で、アルキメデスの原理の逸話は単純だが奥が深いように思う。この原理は、「その物体の重さは、水中ではその物体の体積と同じ量の水の重さ分軽くなる」と言うもの。数学的には引き算の話で終わりそうだが、テコの原理で反比例が分かっているアルキメデスのことである、比重は分かっていたと考えるべきだろう。

長さ、広さ、体積、重さ...などを外延量。○○率など外延量の割り算で表される量を内包量と呼ぶが、外延量は、大雑把に言えば見たまんまの量だからイメージしやすいが、内包量はなかなか分かりにくい。

アルキメデスの話に戻せば、王冠の重さと王様の職人にあげた金の重さを比較するのは外延量。王冠を壊さなければ純金でないことなど分かるはずがないとの思い込みが職人にあったわけだが、アルキメデスは純金とは体積が違っていることなど分かっていたに違いない。問題は、どうやって誰の目にもはっきりと納得させるかだったのだろう。

「エウレカ(分かった)、エウレカ」と叫びながら裸で走ったとの伝記が残っているが、彼がひらめいたのは、内包量である比重の違いを、水中での重さという外延量の計測で明らかにするとできるという発見ではなかっただろうか?


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